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シリーズ・日本人ってオモシロイ(その4) 




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〝ジャパーン!〟といえば 郷ひろみ(縄文人末裔率70%以上) ですが(意味が分からない人はお父さんお母さんに聞いてね♪)、では Japanといえば…日本ですね。これは小学生でも分かってますね。では頭文字を小文字にした japan は?…答えは〝漆〟〝漆器〟〝漆芸〟です。受験英語レベルです。

しかし受験関連のものは一般生活ではなーんの役にも立たないというのが当たり前でして…なにしろ日本人でも ロイヤルコペンハーゲン とか マイセンと言ってもピンと来ない、下手するとひと口カツサンドの『まい泉』と混同視するおバカさんもちらほら、なわけですが、それと同じように英語生活圏でもjapan と言って漆を思いつくヒトは一部の工芸好き・皿好き・アンティーク好きに限定されます。ついでに言えば頭文字小文字の〝china〟は陶器の事。
箸にも棒にもつかない事を後生大事に教えたがる日本の学校教育についてはともかく、漆というものは何も日本だけのものじゃない…韓国・北朝鮮にも漆芸は存在するし中国でも地域によってはしっかり存在するし、東南アジア諸国でも漆芸は盛んに行われています。最近では原宿の裏通りでなくてもアジアン雑貨店に行けば〝ミャンマー漆器〟が手に入りますし、確か横浜中華街の雑貨屋さんの片隅で中国漆器を見たような…



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では問題です…日本の漆はどこから始まったのでしょう?〝奈良!〟〝京都!〟と答えた方、残念、半分だけ正解です。では次の問題…漆器の発祥はどこでしょう?〝中国!〟と答えた方、残念。実はどんどんわけが分からん事になっているというのが答えです。確実に言えるのはまず
「日本の蒔絵や沈金などの〝変わり塗り〟技術は中国朝鮮の影響が強く、平城京・平安京遷都の際大陸から多く輸入された」
という事で、〝変わり塗り〟技術は奈良・京都が発祥と言っても過言ではない、と。しかしさらに確実に言えるのは
「平城京遷都以前に日本には既に漆塗りの基本技術は定着していた」
という事。漆の木から採取した樹液を精製する方法からいわゆる〝摺り漆(=拭き漆)〟や〝漆黒・朱の着色〟から〝重ね塗り〟の技術まで、平城京よりはるか昔に日本に存在していた、というわけです。

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奈良時代の前なら飛鳥時代か?と思ったらまだ甘い、これだけ問題視されているのにまだ飲酒運転する某県職員の危機管理意識並みに甘い、なにしろ三内丸山遺跡で発見された漆器(BC3500~BC2000)ですら〝まだ甘い、問題発言大臣への自民党の対応並みに甘っちょろい〟のですから。
どれだけ遡るかといえば、三内丸山の発見以前はBC1600年頃~BC1046年の中国・殷の河姆渡(かぼと)遺跡から発見された漆器が最も古いものとされていたのですが、島根県松江市夫手(それて)遺跡から出土した漆液容器(縄文時代前期・西川津式土器)に付着残存していた漆の炭素年代測定により今から概ね6800年前のものと確定できたからさあ大変。さらに北海道旧南茅部町垣ノ島(かきのしま)B遺跡の漆製品が出現しこれまた炭素年代測定を行ってみたところ一気に2000年以上遡る9000年前(縄文時代早期)のものと確定できました(詳細は国立歴史民俗博物館HP にて)。

釣りをする人にとってある意味憧れの〝漆〟ですが、実は漆が縄文時代の文化レベルの高さを思い切り物語っているのです…そんな強引とも言える繋がりを示唆したところで今回は漆の話です。



なるほど縄文時代前期という途方もない大昔に漆塗りの技術が既にこの国に存在した事は分かった、が
「それがどうしたの?」
と思ったアナタ、甘いです。〝捏造〟を〝演出〟と言い換えて何食わぬ顔で全国放送しているテレビ局の罪の意識並みに甘いです。なぜなら漆塗りの技術はそこら辺のペンキや絵の具のようにただ塗れば良い、というものではないからです。

下塗り

基本的に漆塗りは〝塗って・乾かして・研いで〟を何度も繰り返していきます。というのもペンキのようにシンナーを蒸発させて塗料を固着させるものとは根本的に違って、漆の成分が発酵して固着するからです。言ってみれば納豆やヨーグルトのようなものですが、発酵させるのに最も適した環境でないといつまで経っても固着しないという厄介なものです。そこで固着させるのに適した環境を作った室(ムロ)が絶対に必要になるもです。

中塗り

さらに粘り気の強い漆は普通の筆では塗り辛く、専用の刷毛で塗ります。さらにさらに厚塗りすると表面と芯に発酵差ができて皺が寄って失敗作になる、というわけで極力薄塗りをするのが基本中の基本です。漆器の世界では〝拭き漆〟〝摺り漆〟という言葉を使いますが、これは刷毛塗りした漆を和紙で摺るように拭き取るという漆芸入門テクニックです。

上塗り

おまけに漆は固着すると表面がザラザラしています。これを研ぎ上げて重ね塗りの土台にします。また仕上塗りでわざとこのザラザラをほったらかしにするテクニックもあって、これを〝塗り立て〟もしくは〝塗りっ放し〟〝花塗り〟と言います。逆に極限まで磨きこんでいくと蜜蝋のような輝きを放つので〝呂色(=蝋色)仕上げ〟となります。

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どうしても上記のような塗りの部分に目が行ってしまいがちな漆ですが、基礎となる〝下地作り〟でもふんだんに漆が使われます。そして下地作りから仕上げまでの一連の技法は既に縄文期に日本に存在していたのです。ただペンキをベタベタ塗り捲るのと漆の技法と、どちらが高度な技術かと言うと…もうお分かりですね?もちろんペンキも便利で結構なものなのですが…

こんな所に〝ただ塗ればいいってモンじゃないんだぜ〟と言わんばかりのジャパニーズ・クラフトマンシップの片鱗が伺えて世界的に〝芸が細かい〟と絶賛されるメイド・イン・ジャパンの真髄を感じるのはとても誇らしい。時に〝アナタは縄文人寄りです〟と言われると喜ばない、嫌な顔をする人がいますが、こうやって見てみると在来日本人のDNAにもれなく組み込まれている縄文人のDNAがとても嬉しく感じてしまいません?もちろん縄文人寄りならば誰でも漆塗りの達人になれるという保証はありませんが。

まずは漆技法から考えてみましたが、漆器の盛んな所を見ていくと縄文時代と意外な接点が見えてくるのです。おヒマなら見てよね♪

[ウラ話]へ続く




[ウラ話]
漆器の産地

日本を代表する世界の漆器と言っても、意外と漆器の産地は少ないんですね。
明治以降町おこし・村おこしのために導入された漆器の産地は赤(一部青)、江戸時代に導入された漆器の産地は紫、安土桃山以前の歴史を誇る漆器の産地は黒で分けてみましたが、黒で示された産地は圧倒的に東日本寄りに産地が集中していますね。安土桃山以前のエリアを調べていくとなるほどというかやっぱりというか、著名な武士の愛護の元に漆芸が行われていた…甲冑や刀の鞘なんかを作るところから始まっているんですね。それでもこの中からさらに歴史がある場所を絞り込むと能登半島の付け根と東北の一部に限定されてしまいます。なにしろ〝いつから始まったか分からない〟というのが共通した答えですから。

なお京と奈良は都があった=大和王朝の中心地で、全国から物資が集まっていたのだから考え方を少し変えないといけません。実際どこまでがそこのオリジナルでどこからが持ち込まれたものかハッキリしないのでここでは割愛します。が都が置かれた時期あたりが発祥でしょう、多分。

以前は〝いつ頃が発祥かわかんない〟という答えが〝のどかな田舎ののんびりした性格〟くらいにしか思えなかったのですが、9000年も前にすでに漆芸が存在していた事実を知ると〝なるほど、わかんなくて当然だ〟と妙に納得してしまうのです。

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と、何気なくこの漆地図をぼんやり眺めていてふと思った、どっかで見たことのある配列だぞ、と…そこでいろいろと思い出してみたところ
三内丸山発掘で分かった 日本海交易ルート

川連(かわつら)・浄法寺・秀衡塗が三内丸山を囲むように点在しているではありませんか。さらに魚津と輪島、琉球が飛んで点在していますが、他の物が持ち込まれていることから漆器を持ち込むことも充分可能だった事でしょう。日本史ファンや最新の正しい教育を受けている皆さんならこの〝日本海ルート〟の存在はご存知だったことでしょうが、このルートの基点周辺に漆の名産地があり、それも〝いつから始まったか分かんない〟ほど古い歴史を持つところばかり…これは単なる偶然ではないようですが、このことがかえって〝漆塗のルーツ〟を分からなくさせています。
可能性は輪島発祥も魚津発祥も琉球発祥も考えられるし東北発祥も考えられる、また琉球経由海外発祥とも考えられる。可能性は低いが北海道経由でツングース文化やオホーツク文化の可能性も頭の隅に浮かんでくる…

何しろ遠い9000年以上前の話なので専門家に委ねるところですが、素人目線であれこれ考えるにはいろいろな可能性があったほうが楽しいですね。





[さらにウラ話]



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最近では国産漆の高騰・後継者の減少で漆製品の価格は高騰の一途にあるようです。
そこで最近ではカシューナッツの殻から採取した油で作った〝カシュー漆〟や釣り具屋さんの店頭に並ぶ〝新うるし〟や手芸屋さんの工芸漆などの『代替漆』が幅を利かせています。これらはもちろん本物の漆ではないので漆っぽい雰囲気は出せますが漆本来の性能はまるっきり持っていません。実際ルアー(上の写真のものもね)やへらウキなどはカシュー漆か新うるしを使用していても堂々と〝漆〟を名乗っています。
また〝お土産を主体にした生産〟をしている漆器の一部や漆染めと言っているアパレル製品でも代替漆を使用しています。個人的には代替漆そのものを否定するつもりはありませんが、漆といえば古来(それこそ9000年以上前)より〝漆の木から採取した樹液を精製した、ウルシオールという成分を含んだ塗料〟を指すのだから漆と名乗る事自体〝どうでしょう?by大泉洋〟なんですが、こればかりは製作者側の良心に委ねるところです。

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そんなに目くじら立てる事じゃないだろ?と思う方もいるでしょうが、漆と言えばたいていは高価なものという先入観があるため少々値を釣り上げて(通常これをボッタくると言う)も構わんだろうという悪意すら感じられるものも少なくない。さらに本物の漆は ・酸やアルカリばかりでなく熱にも強い ・抗菌・滅菌・除菌作用があり素地・木地を保護する という漆本来の性格と魅力がまるで得られない。早い話が某お台場にあるテレビ局の6時台ニュースのメインアナウンサーように見た目だけ派手にしようと努力しても中身はカラッポ、というお粗末なものでしかありません。そんなものに高い金払いたくないでしょ?もちろん分かっていて払う分には構いませんが。

PL法に引っかからないのかな?と個人的には思うのですが、本物の漆とニセモノの漆には決定的な違いがあります。
酸やアルカリに強い本物の漆を剥ぐには削るしかありません。しかし代替漆は所詮化学塗料、シンナーに浸せば溶けてしまいます。また熱に強い漆はライターの火で炙っても、表面が焦げる事はあっても溶ける事はありません。しかし代替漆は見事に燃えます。さらに新品の漆は独特の〝匂い〟があるので一目瞭然です。が、カシューの上から透漆を施されたものは職歴を重ねた漆職人さんでもほとんど見分けが付きません。

樹液から不純物を漉したものが生漆(きうるし)…生正味(きじょうみ)漆は最高級品

私もHP10.000HIT突破をきっかけににバンブー・ロッドの作成を開始しようと〝本物の漆〟の購入ルート確立に奔走しましたが、本物の漆を扱っている所では〝国産か中国産か〟の表示がハッキリしている上値段に大きなばらつきがなくほぼ横並びです。従って漆器でもよほど理由(表面の傷など)がない限り激安品は注意したほうがいいかもしれませんね。何より〝しっかりと工程から公開しているお店〟から買うのが一番です。上記のように数多い工程を重ねる漆芸ではむしろ
「真似できるモンならやってみろ」
という職人さんの絶対的な自身があるからこそ喜んで公表できるもので、ニセモノを使っている所ではこちらから尋ねても公表しないものです。やはり後ろめたさがあるんでしょうかね…

というわけで本日静岡・麻生商店さんに生正味漆(上の写真)と春慶漆をオーダーしたのですが、私のHPの10.000HIT突破以降の展開にご注目ください。結構サプライズな事を計画しているので…って、やっぱ宣伝かよ。

この漆がまさか日本のルーツを指し示しているとは…在来日本人のDNAに必ず組み込まれている縄文人のDNAが漆文化のDNAっていうのが、何とも日本人らしくてホッとするのは私だけではないはずです。





 

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