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方丈工房だより その17 

新潟精機さんから購入したルーターテーブルにフィットするように自作した専用ルーターアタッチメントです

本日は台風接近で梅雨前線が刺激されやたらムシムシしました。こんな日はなんとも木工作業が憂鬱になるのが本音でして…湿気で木が柔らかくなり加工の際ささくれ立ってしまうような気がしてならない。さらに昨日11日 IWATA RODさん に頼んでおいた 7ft02in.#4 スリー・ピース と 8ft00in/#6 中空ボディ が到着、本来ならさっさと塗料を剥いでカスタマイズといきたい所なのですが、こんな天気だと塗料を剥いだ途端歪んでしまうのでは?と変に神経質になってしまいます。
さらに憂鬱に追い討ちをかけるように昨日作成したキルテッド・メイプルのリールパイプは全部不合格…というのもモルタイズドの溝が2mm近く掘られてしまったから。これじゃパシフィック・ベイのリールパイプじゃん!と捨てはしなかったもののとても製品として合格ラインを出せるレベルではないのでお蔵入り。なぜこんなに深く掘られてしまったか調べてみると…試作で作ってみたリールシートを固定するアタッチメントの軸を支える部分を杉で作ってしまったため3本作ったら軸が思い切り削れてしまったのです。そこでもう少しマシなアタッチメントに仕上げるために買出しに出かけました。

たまたまダイソーで売っていたドイツ産ブナの木のアイテムの中にタナの支柱があって、これがまたいい感じなんです。そこでいくつか購入して作ってみたら安定感も増し、指を削るリスクもナシといい事尽くめ。

リールパイプは3度目の下塗りです…絵油を塗ったら木賊で磨き上げます

カスタマイズの基本のひとつはリールパイプを変えてしまうということ。木材が変わるだけでロッドの雰囲気はガラリと変わります、これ本当。というわけで昼間悪戦苦闘しながらようやくアタッチメントが完成したところで本日は3回目の下塗りに入ります。
何度も言いますが塗りは『基本の繰り返し』で、これができなければ変わり塗りなどという大胆なことなどできるわけがありません(何しろ変わり塗りも基本の延長ですから)。今回も研ぎ上げに木賊を使用します。

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と、ここでちょっと木賊について…
この方丈工房では頻繁に使用する木賊とはどんな草か、皆さんご存知ですか?

木賊は意外とあちこちに生えています 我が家の庭にも掃いて捨てるほど自生しています

木賊はやや湿り気のある半日向・半日陰にゴソッと生えています。子供の頃はこれを思い切り引っこ抜いて遊んだものです…茎が空洞の植物なので勢いよく引っこ抜くと茎の途中からポンッ!といい音がするのです。これを適当な長さに摘み取って3ヶ月以上日陰干ししておくと下手なサンドペーパーより使える研ぎ材になるのです。
ご存知の通り 当Custom Shop ではの研ぎ上げには#500~は研ぎ粉(ポリッシュパウダー)を使用していますが~#500の場合、特にブランクを磨く時には素地を痛めない特性から木賊を使用しています。下塗りを研ぐ際にも時折使用しますが、その際はあらかじめハンマーで軽く叩いて使用します。叩くと細かいポリッシュやサンドペーパーと同じ性能を発揮するのです。
木賊は昔の和竿作りでは欠かせない研ぎ材で、今でも「これでないと」と愛用する尺八や和竿作りの職人さんが結構います。何でもかんでも最新設備を揃えれば良いという訳ではなく、実は足元にもこんな優秀な天然素材があるのですね。

さて昼間は方丈工房の部材買出しと整理とアタッチメントの調整に追われましたが、夜にはロッド作成に従事します。興味のある方はご覧になってください。





 
[ウラ話]

3回目の下地漆を施します

【リールパイプ】
研ぎ上げたら3回目の下地を施します。さすがにここまで下地を施すとローズウッドとまではいきませんが説明を受けないと「これはカリン?」と思うほどの発色に変わってきます。若干バーズアイの入ったハードロック・メイプルです、念の為。
前回同様下地をたっぷり塗ったら1時間ほど放置して和紙で拭き取り再度下地を塗って放置、再度和紙で拭き取ったら室に入れます。

前回荏油を施した黒檀とローズウッドも木賊で磨いて再度荏油を施します

黒檀とローズウッドのリールシートはしっかり油を吸い込んでいます。そこでリールシート周りを木賊で磨いて再度荏油を塗り埃のかぶらないように安置します。オイルフィニッシュは3度ほど荏油を吸わせれば終了です。なんとコストパフォーマンスに優れたフィニッシュでしょう♪

【ランディングネット】
ランディングネットは上塗り1回目の後半戦です。

枠の裏側から上から下に向かって塗り上げていきます

前回塗らなかった部分を今回塗り上げていきます。まずは枠の内側→枠の外側を上から下→グリップの下側→グリップと手早く塗り上げ、室に入れて固着を待ちます。

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研ぎ粉はクルマのワックスをかけるように、軽く塗り込むように研いでいきます

【ブランク】
まずは うらたんざわ渓流釣場受付展示用 のブランクから…
いよいよ最後の上塗りです。これにあと1回仕上げのひと塗りを入れれば塗り上げは終了で、いよいよといった感があります…
最後のひと塗りは磨きを施さない〝塗り立て〟を施しますが、底光りさせるために超コンパウンドで磨き上げたら超々コンパウンドで追い込むように磨きます。元々塗り立ての採用は一般的なロッドで言う「マット仕上げ」を狙った仕様ですがマット仕様と大きく違うのは渋い艶を放つという点で、こればかりは写真で全てを伝え切る事はできません。だからこそ手に取って確かめられるように気合を入れて塗っているんですね。

中塗りまでは漆で素地が濡れる程度に、上塗りは素地に漆の色がつく程度に塗り込みます

磨き上げたら最後の上塗りを施します。前回同様摺り漆は施さず慎重に手早く室に入れて終了です。

こちらは中塗り

続いて 10.000HIT達成記念〝木地呂色仕上げ〟 のブランクです。
こちらは今回で3度目の中塗りですが、ようやく色のバランスが取れてきました。次回からいよいよティップ・バット共に上塗りの作業に入ります。今回はバット部分だけに塗りを施して摺り漆を施してから室に入れて終了です。




 
[さらにウラ話]

ローズウッドと黒檀のリールパイプ 個人工房では意外と採用していない素材ですが、それはなぜかと言いますと…

ローズウッドは 柿渋下地/春慶漆仕上げ で正式採用している素材です。そして黒檀は…今のところ宙に浮いていますが、仙台の中野さんの返答次第で温存している企画モノロッドのリールパイプに採用しようと考えています。この企画モノロッドは当Custom Shopコード・ネームを『貞山』と称して試作機を1本作成する予定です。当初はキルテッド・メイプルを採用しようと思っていましたが、どうやら縞黒檀とアフリカ黒檀なら安定して入荷できそうなので正式採用できそうです。

ところで個人工房で製作しているロッドで黒檀のリールシートを採用している所って、驚くほど少ないですよね?確かにマグロと呼ばれる真黒黒檀は入荷が困難ですが縞黒檀やアフリカ黒檀はさほど入手が困難ではない、入荷状況によってはキルテッド・メイプルのほうが入手困難だったりします。さらに元々油分を多く含んでいる黒檀やローズウッドは木に狂いが生じにくく水や腐食に強い、リールパイプにはうってつけの素材です。ではなぜ個人工房では黒檀を採用しないか、といえば…

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まずはその硬度です。当Custom Shop ではメイプルはハードロック・メイプルしか採用しませんが、たいていの所では加工が楽なソフト・メイプルを採用している所がほとんどです。ソフト・メイプルといえばギブソンのレス・ポール・モデルやPRS等のメイプル・トップで採用されている加工のしやすい木材です。最近ではもっと加工がしやすくタイガーストライプが出やすいトチが蔓延していますが、リールパイプには硬度が高い木材のほうが良いと考えるのが当Custom Shop の基本的な考え方なので頑固にハードロック・メイプルを採用しています。
黒檀はハードロック・メイプルよりさらに硬い木材で、木のクセに水に沈むという特性を持っています。つまり慣れないと加工がとても困難で根性と気合がなければ手に負えない素材です。

さらに黒檀をはじめとしたマメ科の木の多くは呼吸器系にダメージを与える、煙に有毒物質を含む有毒樹木なのです。黒檀は特に人によっては皮膚にかぶれるような症状が現れます(私はモロにかぶれます)ので防塵マスク等は絶対不可欠です。実はカリンやココボロといった木材も有毒樹木です。だから皆さんがこのブログを見て真似しようと思ったら万全な換気と防塵マスクや防護グラスは絶対に使用してくださいね。




 

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